テーマ2.ビジネスモデルと生産技術

スマイルカーブという言葉がある。

製品やビジネスの価値を、開発、生産、保守サービスの夫々で、付加価値を数値化する事である。

先輩の話や自分の感触でしかないが、以前は図Aのようなスマイルカーブであったようだ。

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図A

現在は図Bのようなスマイルカーブである。

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図B

これは、テーマ1で述べたように、海外でも生産できる事で、生産の付加価値が相対的に低下したからである。

海外でも生産できるようになった一番大きな理由は、生産設備の技術開発の進展だろう。

多くの製品に共通する事と思うが、生産におけるコスト・品質というものは設備能力が一番重要である。そこで設備メーカが生産技術開発に人・金・時間を注ぎ込み、品質/コスト/運用性を大きく性能向上させる。

現在、私が携わっていた製品群を製造する設備は、大手メーカ 数社(その多くは日本メーカ)により占められ、

逆に設備/インフラを準備できれば、インドだろうが中国でも作れてしまうものだった。(いわゆるEMSビジネスである。)

こうなると、生産の付加価値は低いためEMSに委託する方が効率が良く、マーケティング/研究開発あるいは保守に注力する事が重要となる。

あるいは、設備メーカが手を出していない製品の生産技術に、進むしかなくなる。